稽古内容
稽古内容

会報より
【根を生やす】
当塾では、根っこから教えます。
そこには決まった型はなく、ただ自然界の原理原則だけがあります。
【2つの礼】
先月は、「礼」のワークをしました。
気心の知れた仲間同士の礼は、「放物線」のイメージで。
ワークでは,お手玉を「ほわ~ン」と投げ合ってから礼をしました。
一方、上下関係などの緊迫した礼は「直球」です。
相手に敬意を示しつつ自分の身を護るために、礼も2種類知っておくといいでしょう。
【龍の手】
グーパー体操をしました。パーのときに
・指を逆に反らさないこと
・張りを出す(指先からレーザービームが出ている感じ)
ことにより「透明な力」が出るようになります。
「礼」をするときもしっかり手をつくっておくと、相手のことがよくわかるものです。
【魚・ゴロゴロアザラシ】
二次元で動くことにより、脳幹などの古い脳を鍛えています。
【立つ・座る】
立ち上がる時、座る時はいったん「跪座」(きざ)になります。
跪座とは、踵(かかと)にお尻を乗せること。跪座をいれることにより隙のない所作になります。
「いついかなる時も」が武道の基本です。
【歩く】
頭に何かを乗せるイメージを持って、すり足で歩きます。そうすることにより姿勢がよくなり隙がなくなります。これは能や狂言でも同じです。
応用としてジグザグにも歩きます。これは後ろ足をすぐに引き付け、刀が振り下ろされる線上からカラダごと移動する歩き方です。
【呼吸法(高学年)】
透明な力は練磨された「カラダ」からにじみ出るものです。これを武術では「合気の錬体」と呼びます。「合気の錬体」があれば子供が大人を制することも可能です。みんな呑み込みが早く、すぐにうまくなりました。
【9歳までは夢の中】
低学年はまだ植物的です。できるだけのんびり過ごしたほうがいいので、人と対峙する稽古ではなく「体捌(たいさば)き」「受け身」「カラダづくり」を中心にしています。
【透明な力】
人は動かすとき、「力(りき)む」所作になるものです。
当塾では、力まない、人とぶつからないカラダをつくっていきます。
これを「合気の錬体」といい、そのエネルギーは「透明な力」と呼ばれています。錬体は「龍の手」と「静かな四股ふみ」で養われます。(当塾では「合気の錬体」のことをシンプルに「龍体(りゅうたい)」と呼んでいます)
【静かな四股ふみ】
四股立(しこだち)から足の指を開き、足指からまっすぐ上げて自然落下させます。
相撲の四股ふみは大地を踏み鳴らすものですが、合気の四股ふみは侍のカラダづくりです。四股をふむことにより、カラダが宙に浮いた状態になるので、日本刀を扱えるのです。
【高学年の稽古】
高学年は今「体(たい)の転換からの隅おとし」を稽古しています。
「体の転換」は、足の軌道が∞になる体捌きです。これができると、お互いのカラダが整い、技をかけられたほうも「やられた感」がありません。
【ぶつかり稽古からの回転投げ】
お互い押し合った状態から、一方が回って投げます。力を出し合うことにより「活きた理合」を学びました。
ポイントは押し合いで負けないこと。
武道はスポーツと違い、下がるとだいたい負けてしまします。
しかし、いったん勝つことにより、前の膝に体重が乗るから回ることができるのです。
また、勝ち負けにこだわってほしくないので、低学年同士の押し合いは避けました。
【一教(高学年)】
これは相手をうつ伏せに制する、合気道の基本技です。合気道ではまず「型」を教えますが、当塾では「理合」から教えます。
「理合」から教えるとなかなか技はかかりません。でも、そこに「相手とぶつからない方法」が隠されています。そのポイントを探すのが合気道の楽しいところなのです。
【合わせ鏡のワーク】
人の動作を真似する、「内観」を養うワークです。大人には簡単でも低学年には難しいポーズもあり、このときばかりは道場は静かになります(笑)。ちなみにここから技に入ることが多いです。
【操り人形のワーク】
操り人形のように相手に動かされるワーク。
「抵抗しない」「接点を大事にする」「リラックス」することにより不思議な一体感が生まれ「内観」「合気道の呼吸力」が養われます。
【二つの流派】
合気道には大まかに二つの流派があります。
「人と和合する」流派と「天地と一体化する」流派です。
前者はポピュラーで「合気会」がそうです。後者は「心身統一合気道」と呼ばれています。ちなみにこの教室の方針は「後者」で、それをさらに分かりやすくしたものです。
この20年で発達した脳科学を参考にして、「脳の機能」を元に稽古しています。
【心を強くするには】
「心を強くする方法」。これはズバリ「瞑想」です。
「瞑想」は脳の「帯状回」という部位を養います。「帯状回」は思考を超えたとき、すなわち「無心」のときに使われ、瞑想で強化できることも分かっています。
しかし、じっとしていられない人にとっては苦痛なものです。そこで、当塾では「腕ふり体操」でカバーします。これも「帯状回」を鍛えるエクササイズなのです。
効果は
・イライラ、パニックが減る
・「片づけられない」が治る
・直感が冴える
・よく眠れる
【ゴロゴロアザラシ】
試験では私が子供たちを実際に押して動きを確認しました。
これは「カラダの自由度」を試すものです。実は私が「鬱」のときこれが出来ませんでした。人に押されても「ゴロゴロ」といかないのですね。でも、これをやることにより心身ともに解放されていったものです。
今回みんな出来ていたので一安心しました。
【先輩、後輩】
今回の試験の意義は「ケイコを再確認し自身を深める」ことでしたが、もう一つの意図があります。それは「先輩になる」こと。
実はこの教室も来年に向けて生徒を募集する予定です。そのときに
「先輩」として堂々と「後輩」を迎えてほしいと思っております。
【片手持ち】
高学年は「片手もち」からの技に入りました。これは合気道の一般的な稽古法です。「片手もち」の概念は日本の神話から来ています。
「神様同士が片手を持ってから武術の鍛錬をしていた」
というのです。
しかし、この稽古法は武術の上級者なら有効ですが、初心者にはたいへんムズカシイものです。そんなわけで、当塾では半年ほど合気の錬体づくりに専念していました。今回片手もちから稽古してみて
ようやく面白くなってきたと実感しております。
【古事記】
開祖によれば「合気道は「古事記」を体現している」とのこと。
そして「大東流(合気道の元になった古武道)とは違う」ともいわれました。
しかし、私が思うに大東流のベースとなる「合気の錬体」こそが
古事記を読み解く鍵です。「合気の錬体」は5次元的なので、難解な古事記もカラダでわかるのです。
【お手玉】
心とカラダを一つにするワークです。正中線、前後、上下に心を向けて「自分の領域」を大きくします。
低学年にとっては他者と対面するのはまだ早いので、このワークで心を養います。ちなみに高学年は技を磨くことにより、他者とクロスする「対角線の意識」を養います。
【お説教】
みんなに稽古の手順を憶えてほしくて、お説教は今までほとんどしてきませんでした。でも、今回の昇級を期に「合気道の精神」や「社会での立ち振る舞い」も少しずつ話していこうと思います。稽古の先にあるものは一人の人間としての完成です。
【さとりをひらく】
昨今、「さとりをひらく」人が多くなってきました。「さとりをひらく」ことは「恐れがなくなる」ことと同義です。そして当塾の最終目標も「さとりをひらく」なのです。
未熟者の私も、その目標に向かって日々精進しております。そんな私を見て生徒たちが何か感じてくれることでしょう。
【〇、🌀、∞(丸、渦巻き、レムリスカート)】
合気道の技は「宇宙のフォルメン」に相手を巻き込むことにより魂を浄化する「禊」でもあります。フォルメンの代表としては
〇、🌀、∞、△、□、波型などがあります。
【受け身】
年明け、みんな急に上手くなりました。立ったところからの受け身が課題でしたが今は臆せずやっています。
合気道アルアルで「車に撥ねられた際かすり傷で済んだ」というのがあります。日頃の稽古がとっさに出るのでしょう。みんなそのレベルになりつつあります。
【音、リズム】
「間」がいいときは何をやっても上手くいくものです。では「間」とはいったい何でしょう?
カラダに「リズム」があること。
発する「音」が乾いて爽やかなこと。
「でも、急ぐことはないんだよ」
「遅れ調子でしかも早くするんだ」
子どものうちに「間に合う」人になればどんなにいいかと思い、こんな話をしています。
【思考せず動く】
お手玉のワークリズム感を養ってます。リズム感があると、考えなくとも自動的に動けるようになります。
考えながら動くと何をやっても上手くいきません。
無心で動くとカラダからリズミがにじみ出るものです。
【足裏の秘密】
足裏の3点を保持することにより日本人力を取り戻せます。あるインソールを靴に入れると歩くだけで日本人力が養われるのです。今では家族全員インソールを入れています。合気道の側面からも強くお勧めします。→三山木鍼灸整体院
【蹲踞(そんきょ)、四股立ち、∞】
蹲踞(そんきょ)や四股立ちで手の押し相撲をしています。
その際、∞の形に収束するようアドバイスしています。このときの∞は肺を意味し呼吸が深くなるのです。
【推手について】
「推手」とはお互いの前腕を交差して力を出し合う所作のこと。
映画「燃えよドラゴン」の冒頭でブルース・リーとサモハン・キン・ポーがやっている「あれ」です。
「推手」は相手と交差する動きで、日本人の苦手とするもの(日本は正中線の意識が強く、対角線の意識が弱い)。
正中線を養う「片手持ち」に対し、対角線を養う「推手」のほうが
力の出し方が分かりやすいため、あえて取りいれています。
